*こちらの記事はネタバレを含みます。ご注意下さいm(_ _)m*
アーロンが死人なのに存在出来た理由について
FF10のストーリー終盤で明かされる衝撃の事実。それがアーロンが既に死んでいたという過去の出来事だった。
FF10では細かい設定が多くあるため、召喚獣、夢のザナルカンドなど類似の存在と混同してしまいがちになるが、アーロンはあくまでも”死人”である。
ここではアーロンを含めたスピラにおいて死んでしまった人間がどうして人の姿でいられるのか?
またスピラでの死の定義に関しても解説してみようと思います。
肉体の死は第一段階
FF10のイベントに中にユウナが死んだ人間の魂を「異界送り」にするという場面がある。
これはどういうことなのか?
ルールーの言葉を借りれば…
死んだ魂が残っていると、生きている人間への羨望が生まれてしまい、やがて魔物になってしまう。
つまり、通常スピラにおいて亡くなった人間の魂はまだそこに留まっており、異界送りをしてもらい成仏する、もしくは恨みなどによってモンスターとして生まれ変わるまでは命は終わっていない。
しかし、アーロンなどはモンスターにもなっていないし、普通の見た目のまま年齢を重ねている。
不可思議なことだが、死んだ人間には第三の姿である死人という存在への転生が可能なのだ。
死人は肉体を失った状態ではあるものの、生前の記憶や肉体がそのまま残っていることが多い。
これには死んだ人間の「意思」と幻光虫の存在が大きく関係している。
生命エネルギー(幻光虫)と魂の結合
幻光虫は虫ではなく、生命エネルギーそのものだと言われている。
そして召喚は幻光虫と「夢」の結合によって具現化されるものであったが、死人の場合は少し違う。
それは”強い意志”や”目的”であることが分かる。
通常であれば肉体はなくなり、魂だけになるのだがごく一部の人間は死んでも尚その姿を保ち、目的の為に生きているという世界がFF10のスピラなのだ。
そしてその構成は魂と幻光虫との結合によって出来た幻光体と呼ばれる存在である。
アーロンはユウナレスカから瀕死の重傷を負いながらもブラスカやジェクトの言葉を背負っていたからこそ、幻光体として存在する事が出来た。
死人となった人間は異界送りにされない限りは生き続ける。
しかも、死人となって幻光体となった者は夢のザナルカンドを自由に行き来出来るのだ。
FF10に登場した主な死人
FF10にはアーロン以外にも沢山の死人が登場している。しかも重要人物が多い。
このことから分かるのはよほど強い未練や目的がなければ死人としいては存在出来ないという事だ。
ただし、この意志の力に関しては善悪を問わない。
例えば代表的な悪役での死人で言えば、シーモア老師やマイカ老師、ユウナレスカなども死人である。
彼らの目的はおよそFF10で言うところの正義とは言えないが死人として生きてきた事実がある。
また、サブストーリーでユウナに修行をしてくれるベルゲミーネや盗まれた祈り子の洞窟に登場するルールーが過去にガードを務めた召喚士ギンネムなども死人である。
しかし最も巨大な死人はおそらくシン。つまりエボンであろうと思われる。
シンの核となって1000年生きながらえたエボンの意志はそれほど強固であったに違いない。
つまりアーロンが死人として留まれたのは、ジェクトやブラスカと旅をして真実を知り、その真実があまりにも残酷なものだったからこそ受け入れられずに留まったと思っていいだろう。
またジェクトやブラスカは究極召喚の直前にアーロンに色々な思いを託している節がある。
これもアーロンが死人として残り続けた原因の1つだと言えるだろう。
最後にエボン=ジュを倒したアーロンは自らの意思によってユウナに異界送りをしてもらい成仏するからだ。